空き家を生み出さないためにすぐにすべきこと

 　前回までは空き家の活用方法をお伝えしましたが、今回は相続について、今のうちにやるべきことをお知らせしようと思います。

　認知症や寝たきりになると、本人が契約書にサインして法律行為を行うことはできなくなります。こうなると、今売却したら高く売れる自宅も売れず、いい条件で賃貸として貸し出せるのに賃貸契約が結べず、解体してコインパーキングなどの有効活用もできず、多額の入院費や施設費を賄うために、自宅を担保にして融資を受けることもできません。また、本人が確認できなければ、預貯金の引き出しもできません。まさに、今、面倒を見ている人にすべての負担がのしかかるのです。

　このような問題を回避するために、相続を待つのではなく、高齢者が元気なうちに、権限を信頼できる家族・親族に託せる制度があります。

　このように、制度を利用することで、生前から空き家を有効に、家族や社会のために役立てることができるようになります。